SCP財団の永遠のアイドル、SCP-173の全て。【元ネタ、クロステスト、ゲーム登場例など】
[意訳] 親愛なるジン・キリュウさん、
私はあなたのメールを読みました。
まず、あなた方が私の「無題2004」の画像をSCP173として使用する前に、そのことについてアーティストである私に連絡をしておいて欲しかったです。
既に多くの人がSCP-173を認識している状況もあるため、SCP財団が商業的な理由でそれを使用しない限りは、私は「無題2004」の画像をSCP-173として二次使用することを"しぶしぶ"ですが許可します。
ですが、私はこの彫刻について特定の
コンセプトと目的を持っています。この彫刻を作る前に、「無題2004」の絵を描きました。当然ながら、SCP財団が設定したSCP-173のコンセプトは「無題2004」のコンセプトとは大きく異なります。 したがって、私はSCP財団のサイト内に注意を促す以下のメモの追加を希望します。SCP-173は、加藤泉が作成した「無題 2004」の画像の二次利用です。SCP-173のコンセプトは、アーティストのオリジナルの「無題 2004」のコンセプトとは何の関係もありません。
商業目的で使用されない限り、私の彫刻の画像を使用してあなたとSCP財団について文句を言うことはありません。ただし、誰かがこの画像を商業目的で使用する場合は、差し止め命令を要求する法的措置を講じる準備があります。
あなたとSCP財団が「無題2004」とSCP173についての私の気持ちに親切に耳を傾けてくれることを願っています。
敬具
加藤 泉
[原文]
Dear Mr. Zyn Kiryu,
I read your email.
First of all, I wanted you to contact me, the artist, to confirm my decision on the use of image of “Untitled 2004” as SCP173 before you and member of SCP foundation use it.
I will reluctantly permit this secondary use of the image of “ Untitled 2004” as SCP173 unless SCP foundation use it for commercial reasons, because there is a situation that many people have recognized SCP173.
But I have a certain concept and making purpose about this sculpture. I made a drawing of “Untitled 2004” before I created this sculpture. Of course, the concept of SCP173, which SCP foundation set, is significantly different from concept of “ Untitled 2004”.
Accordingly, I want SCP foundation to add a note of caution; SCP 173 is a secondary use of the image of “Untitled 2004”, which was created by Izumi Kato. The concept of SCP173 does not have any relationship with the artist’s original concept of “Untitled 2004”.
I won’t complain about you and SCP foundation using my sculpture's image unless it is used for commercial purposes. However, I plan to take legal measures to demand an injunction if someone uses this image for commercial purposes.
I hope that you and SCP foundation will please kindly heed about my feelings about “ Untitled 2004” and SCP173.
Best,
Izumi Kato
この加藤 泉氏側の寛大な対応により SCP-173の画像はそのまま据え置きとなり、 SCP-173を題材とするファンアートなども増えていきました。
しかし、SCP財団がコミュニティとして成長する中で、 アーティスト側が「しぶしぶ」認めている画像を 掲載し続けることに対する反対の機運が高まった結果、 最終的には画像の削除が決定されたのでした。
Announcement Regarding The Removal of SCP-173's Image - SCP Foundation The SCP Foundation's 'top-secret' archives, declassified for your enjoyment. scp-wiki.wikidot.comちなみに(https://scp-wiki.wikidot.com/forum/t-14469202/announcement-regarding-the-removal-of-scp-173-s-image)にも太字で記載されていますが、 削除の決定に関して加藤 泉氏からの要請や強制は一切なくあくまでもコミュニティ側の自発的な意志による削除であったことはここにも明記しておきます。
SCP-173のスペックを振り返ってみよう
アイテム番号: SCP-173
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-173は常に施錠されたコンテナに保管されています。職員がSCP-173のコンテナに入室しなければならない場合は、必ず3人以上で入室し、入室後にドアは施錠されます。職員がコンテナから全員退室し再び施錠するまで、常に入室した職員のうち2人はSCP-173を注視し続けてください。
説明: SCP-173は1993年にサイト-19へ収容されました。SCP-173の起源は未だ不明です。SCP-173はコンクリートと鉄筋で構成されており、クライロン社製のスプレーを吹き付けられた痕跡があります。SCP-173は生きており、極めて敵対的です。SCP-173は直視されている間は動くことができません。決してSCP-173から視線を逸らさないでください。コンテナに入室する職員は互いに瞬きをする前に警告するよう指示されています。SCP-173は頸部の圧断や絞殺といった方法で攻撃を行うことが報告されています。SCP-173が攻撃を始めた場合、職員はクラス4の危険物収容プロトコルに従うことになっています。
コンテナに誰も入室していない間、コンテナの中から石を擦る音がすることを職員が報告しています。これが正常な状態とみなされており、いかなるSCP-173の振る舞いの変化も当直のHMCL主任代理に報告すべきです。
コンテナの床の赤褐色の物質は排泄物と血液の混合物です。これらの物質の起源は不明です。職員はコンテナを定期的に隔週で清掃してください
SCP-173はどこからやってきたのか? なぜ人間を殺そうとするのか? 食事は取らないのか? なぜみられている間は動かないのか? 排泄物と血液の混合物はどこから生じたのか? というかそもそもSCP財団ってどんな組織なのか?
…などなど 短い文章の中に、 さまざまなバックストーリーを想像させる余地がある 空間的な広がりがあるのがSCP-173が あそこまで多くの人の心を掴んだ最大の理由だったのではないかと思います。
ちなみに現在SCP財団で閲覧できる報告書の内容は改定を重ねたもので、 S. S. Walrus氏が最初に投下したバージョンとは色々と細部で違いがあります。
こういうふうに、 初期と現在の相違点を見比べてみるのも 初期SCPならではの楽しみ方の一つですね。
SCP-173って強いの?
膨大なアノマリーを擁するSCPにおいても最強議論には事欠かず、 とりわけ知名度の高い SCP-173もしばしば議論の対象となりますが、 SCP-173が他のSCPオブジェクトと比較してどれだけ強いかという質問に対しては 「あなたのヘッドカノン※次第」と答えるしかありません。 (※脳内設定と読み替えても可)
ですが、SCP-173を題材としたtaleの中には あのSCP-682(不死身の爬虫類)に勝つ描写がなされるものがあるなど、 知名度に恥じない戦闘力で描写されるケースも意外と少なくありません。
他の報告書やtaleでのSCP-173の活躍
SCP-687 - 不死身の爬虫類 実験記録-T-98816-oc108/682 - SCP財団 scp-jp.wikidot.comSCP-173と並ぶ人気アノマリーとして名をはせる SCP-687(不死身の爬虫類)とは クロステストで直接対決した過去があります。
SCP-173の特性を理解しているかのように 常にSCP-173を凝視してその動きを牽制し、 財団側がエージェントにライフル狙撃を行わせて 無理矢理SCP-687の眼を閉じさせ、 SCP-173に攻撃の機会を作った際にも 頸部に数カ所の傷は負わせたものの 根本的な体格さから殺害までには至りませんでした。
その後はSCP-687がライフル狙撃に対処するため 複数の眼球を体に形成し、さらにそれらを 蓋のような透明のシールドで覆う形で 肉体を変化させたことでそのまま千日手。
SCP-2935 - あゝ死よ生命はおろか機械のような無生物に至るまで、 ありとあらゆるものが「死」と見做される状態に陥った 不気味なパラレルワールドを描いたこの報告書中には 明確に名前こそ出てはいませんが、暗にSCP-173が この異常の犠牲となって死んだ事を匂わせる記述があります。
同じくこの報告書に犠牲者として登場したSCP-682(不死身の爬虫類)もそうですが、 SCP-173のように知名度のあるアノマリーをあえて死なせたことは SCP-2935の異常のヤバさを読み手側に知らしめる上でとても有効に機能していたように思いますね。
SCP-5000 - どうして?こいつらは彫刻、兵士の像だ - 機動部隊の制服 - 空っぽの眼窩。腕はカマキリか何かのように刃物状に彫られている。見つめている間は無害だ。しかし、ちょっとでも視線を逸らすと動く - そして速い。煙でたった1秒視界が遮られた瞬間、群衆を一気に切り裂いた奴を見たことがある。
財団がアノマリーを利用して人類のせん滅を目論むという 衝撃的な展開を描いたこの報告書では SCP-173が財団の兵力として人々を襲撃する様子が描写されていました。
2021-07-21 12:16:38しかしこの報告書の描写の中でも特筆すべきは 財団がSCP-173の形状を改造してオリジナルの報告書の時点よりも 戦闘能力を強化することに成功していることでしょう。
もし今後、この路線の報告書がもっと増えれば、 SCP-173が最強SCPランキングの常連に食い込む日もそう遠くはない… かもしれないですね(適当)。
Her Masterpiece(彼女の最高傑作) Her Masterpiece - SCP Foundation The SCP Foundation's 'top-secret' archives, declassified for your enjoyment. scp-wiki.wikidot.comこれはぜんぶあの人の過ち。 あの人さえいなければ、私の子供はまだここにいられたはずなのに。 わたしたちの血と肉の美しい産物。
(原文より一部意訳)
大胆にもSCP-173の起源を描いたこのtaleでは、 夫によって中絶を強いられたある女性が夫をバットで撲殺した後に、 夫の死体とセメントを混ぜ合わせてSCP-173を制作するまでの過程が 女性の一人称視点で書かれています。
このtaleの中で女性は 失った我が子の代わりになる存在を産み出すために SCP-173の制作を行なっているのですが、 それがSCP-173のあの胎児のような外見の 理由に繋がっているのが上手いですね。
デートの夜「私が言いたいのは今夜のきみはとても素敵だってことさ、ダーリン、」 クレフは好意的な視線を彫刻に向けた。 黒いイブニングドレスを着た曲線、ブロンドの輝く髪のかつらを載せた頭、紅を塗られた石の頬… 「もう少し待とうと思ったんだが、きみがそんな風だから、私はただ、私は… ああ、私を見てくれ、きみは私を男子学生のようにお喋りにさせる。 私はきみについて知らないんだ。 きみはいつもただ影響を私に与えるだけ。」
なぜこのような状況になったのかを理解するには、 この報告書が属している「たのしいざいだん ハブ」の 設定に目を通すのが近道です。
SCP-173のRevised Entry数少ない良いニュースは、あのクソッタレどもが150匹も集まって SCP-682をズタズタに引き裂いちまったことぐらいだ。 せいせいするよ。
そして驚くべきことに、その過程であのSCP-687を 「ズタズタに引き裂いちまった」ことが ブライト博士の個人記録の中で明言されいるのです。
もっともSCP-687のことですから、 死んだと明言されていない以上はまだまだ しぶとく生き延びていそうな予感がプンプンしますけどね…
ゲームにおけるSCP-173
SCP - Containment Breach多人数参加型サバイバルホラーゲームの 「SCP - Containment Breach」では プレイヤーが最初に遭遇する敵対的なSCPオブジェクトとして登場。 原作(?)通りプレイヤーに見られていない時だけ動ける性質を持ち、 ゲームを通じてプレイヤーを追跡して殺そうとしてきます。
SCP: Secret LaboratoryDクラスや特殊部隊、あるいはアノマリーなど さまざまな役割をロールプレイして遊べる一人称マルチプレヤーPvPゲーム 「SCP: Secret Laboratory」では待望のプレイアブル化。
クリックするだけで人間のプレイヤーの元に素早く移動して 即殺害するという独自の能力を持っていますが、 例によって人間に見られている場合に行動できなくなる弱点があります。
ちなみに細かい点ですが、 このゲームにおけるSCP-173が動けなくなるのは 人間のプレイヤーに見られている場合だけで、 他のSCPだけから見られている場合には普通に動けたりします。
Uncontained: An SCP Card GameSCPを題材にしたボードゲーム、「Uncontained: An SCP Card Game」では プレイヤーからプレイヤーへ瞬間移動できる危険なアノマリーカードとして登場しています。
終わりに。改めて振り返るSCP-173の功績
一人の無名のネットユーザーが戯れに投下した一本の小話が 人々の想像力を刺激する触媒となり、 世界を巻き込んだ一代ムーブメントへと爆発的に成長していく様には、 ちょっと大袈裟かもですが、インターネットの可能性と 人間の想像力の果てしなさのようなものを垣間見たような思いがします。
今後第二の"SCP-173"になる可能性を秘めた創作物が 今もネットのどこか片隅でひっそりと生まれているのかもしれないと思うと なんだかワクワクしてきますね。
SCPに興味があるなら以下の記事もおすすめ!
2022年8月27日 2021年1月23日 2022年5月28日 2020年3月26日 2020年11月7日 2022年8月20日 2020年2月28日 2023年7月22日 2020年10月3日 2020年2月16日 2021年5月16日 2018年11月24日 2019年2月13日 2020年10月10日 2019年4月20日 SCP foundation の関連記事をもっと読む ホラー・恐怖系 の関連記事をもっと読む daimaをフォローする 世界を変える偉大な発見をしながらも過酷な人生を送った8人の科学者 最近読んだSCP報告書の中で特に面白かったやつ5選【怖いの多め】 最近の投稿- 一番難しいフロムゲーは?初めてプレイするならどれがおすすめ?
- 【実話】母が東方仗助のフィギュアを見て顔を歪めた理由
- インディーゲー界の可能性の獣、One Turn Killでレッツワンキル!
- 史上最強に怖い漫画&映画のサイコパスキャラベスト5
- お前もナイトシティの住人にならないか?
- 一番難しいフロムゲーは?初めてプレイするならどれがおすすめ?
- 【実話】母が東方仗助のフィギュアを見て顔を歪めた理由
- インディーゲー界の可能性の獣、One Turn Killでレッツワンキル!
- 史上最強に怖い漫画&映画のサイコパスキャラベスト5
- お前もナイトシティの住人にならないか?