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Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
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レディー・ガガ独占インタビュー どん底からの生還、真実の愛、最高傑作の制作秘話

今年1月の来日ドームツアーが6公演すべて完売となったレディー・ガガ(Lady Gaga)。2025年はヘッドライナーを務めたコーチェラで歴史的名演を成し遂げ、最新アルバム『MAYHEM』に収録された「Abracadabra」はローリングストーン誌が選ぶ年間ベストソングの第1位に選出された。しかし、ここに至るまでの道のりは順風満帆とは程遠いものだったという。精神崩壊、長い迷走、世間から浴びせられたバッシング、そして自分自身との終わりのない闘い──ガガが葛藤の先に掴んだものとは何だったのか。現在地を赤裸々に語った独占インタビューをお届けする。

By Brian Hiatt Visuals by GREG SWALES

「ガガらしさ」を取り戻すまで

現在敢行中のツアーで、レディー・ガガとしてステージに姿を現すその瞬間──およそ14フィート(約4メートル)もの真紅のドレスの頂に乗ったステファニー・ジャーマノッタは、毎晩のようにパニックに襲われるという。オペラハウスを模したステージセットの中央で、二重の幕が左右に開くと、堂々としていながら突拍子もない、絵本の赤い子犬クリフォード級に巨大なクリノリンと、その中にすっぽりと収まった小柄な彼女の姿があらわになる。かつてリトル・モンスターだった、今は大人になったおよそ2万人の観客が、自分たちの人生で一番必要なときに「ありのままの自分を愛せばいい」と「Born This Way」で教えてくれた道標、ガガに向かって叫ぶ。その言葉を、彼ら彼女らは今も必要としている。

彼女は当時、ちょうど2作目のアルバム『Born This Way』を完成させようとしていた。この作品はのちに1,400万枚を売り上げることになる。当時の彼女のキャリアは、この先も一直線に上昇していくように見えていた。しかし、鋭利で不安定な3作目『ARTPOP』は、ファンからは愛される作品となったが、批評筋には冷たくあしらわれ、売り上げは鈍化し、ガガはキャリア初の激しい逆風に直面する。彼女はその頃すでに、心のバランスを崩しやすい状態にあった。彼女は19歳のときに音楽プロデューサーからレイプされたというトラウマを長年押し込めてきたが、『ARTPOP』時代にはそれが表面化しつつあったのだ。

同作に伴うツアー「The MAYHEM Ball」は、彼女のキャリアでも屈指の壮大なスペクタクルだ。にもかかわらず初日の公演から、彼女の変化は疑いようもなく証明されていた。「私はもうアドレナリン中毒じゃない」と彼女は言う。「昔はあの感覚が大好きだったけど」。

その感覚は、最初の曲が終わるまで続く。「『Bloody Mary』の間は、ちょっと動揺しているの」と彼女は言う。だがそのあとに続くのは、今年を象徴するヒット曲「Abracadabra」。「Bad Romance」に匹敵するか、むしろそれ以上にガガらしさが詰まった、これまでで最もガガ的な楽曲と言っていいかもしれない。圧倒的な高揚感を持つコーラスでは、マザー・モンスターが本領を発揮した、意味不明で最高なガガ語が炸裂する──「Abracadabra, morta-ooh-ga-ga/Abracadabra, abra-ooh-na-na!」。

なぜか、「Abracadabra」の振り付けに入ると毎回、彼女の心拍は落ち着き、そして自分が何者であるかを思い出すという。これまでのツアーで、そして今回のツアーでも重ねてきたすべての練習が一気に作用し始めるのだ。「“自分であること”のリハーサルが私を救ってくれる」と彼女は言う。「体の細胞ひとつひとつが『あなたは何をすべきか知ってるでしょう』って言ってくるの」。そのあたりで彼女は観客を見渡し、おなじみの掛け声を叫ぶ——「Put your fucking paws up!」(みんな手を上げろ!)。もちろん、ステファニー。

Translated by Rolling Stone Japan

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