国民的猫型ロボットが落ちこぼれであることを思い出したい『STAND BY ME ドラえもん2』
多少ドラえもんの雰囲気が変わったとはいえ、実は彼における大事な要素はそこまで変わっていない。つまり、相変わらず落ちこぼれ。『STAND BY ME ドラえもん 2』では、それが顕著に描かれている。この八木竜一監督×山崎貴脚本・共同監督によるフルCG版『ドラえもん』映画は、1作目の冒頭で「のび太を恐ろしい未来から救う」のではなく「幸せにするためにきた」ことになっているなど、プロットの都合に合わせて従来のドラえもんとは多少の違いがある。とはいえ、声は水田わさびが当てているので、水田ドラと考えていいだろう。
『STAND BY ME ドラえもん 2』ではドラえもんがとにかくヘマをする。タイムマシンに乗るなら何が起きても大丈夫なように、点検をしていた道具を回収するべきだし、大人のび太の魂が入った子供のび太を探すのも、かなり非効率的な方法をとっている。いざ「どこでもドア」を使っても考えなし過ぎて、すぐに見つけられない。本作で暴走する大人のび太もあんまりだけど、ドラえもんも普段よりポンコツで見ていられない! 一番やっちゃいけなかったのは、身を持って素晴らしい学びを得たのび太に「忘れん棒」を誤って使い、記憶をなくしてしまったこと。せっかく2人で大事なことを学びながら大人のび太が結婚式当日に逃げ出す運命を変えたのに、子供のび太がそれを忘れてしまったら、やはり大人のび太は式から逃げ出してしまうのではないだろうか。
『STAND BY ME ドラえもん 2』は身内の死の記憶や結婚と、大人向けの内容だった。のび太が得たもの、それが単なるひみつ道具を出してくれるロボットではなく、一生涯の友達だったということも逆に子供の頃より大人になった今の方が羨ましい。
■公開情報 『STAND BY ME ドラえもん 2』 全国公開中 原作:藤子・F・不二雄 監督:八木竜一 脚本・共同監督:山崎貴 声の出演:水田わさび(ドラえもん)、大原めぐみ(のび太)、かかずゆみ(しずか)、木村昴(ジャイアン)、関智一(スネ夫)、宮本信子(のび太のおばあちゃん)、妻夫木聡(大人のび太) 主題歌:菅田将暉「虹」(Sony Music Labels Inc.) 配給:東宝 制作:シンエイ動画、白組、ROBOT 制作協力:藤子プロ・阿部秀司事務所 製作: シンエイ動画、藤子プロ、小学館、テレビ朝日、ADKエモーションズ、小学館集英社プロダクション、東宝、電通、阿部秀司事務所、白組、ROBOT、朝日放送テレビ、名古屋テレビ、北海道テレビ、九州朝日放送、広島ホームテレビ、静岡朝日テレビ、東日本放送、新潟テレビ21 (c)Fujiko Pro/2020 STAND BY ME Doraemon 2 Film Partners 公式サイト:doraemon-3d.com