グリーグ ピアノ協奏曲 Op.16
第1楽章は、 荒々しいティンパニと感情むき出しのシャープなピアノ で始まります。遅めのテンポとくすんだ響きで、まず伴奏の段階で魅了されてしまいます。ピアノは幅の広い感情表現で、熱い感情で鋭く演奏したり、詩的で繊細になったりと緩急が大きいです。また軽やかな所は、テンポアップして、リズミカルに弾いています。ベルリン・フィルの弦はヤンソンスの指揮のもと、ピアノと上手いバランスを保っています。 カデンツァは凄いテクニックで、高音質も相まってとても聴きごたえ があります。
第2楽奏は、ゆっくりしたテンポで始まり、とても情緒的です。そこに ピアノが凛とした詩的にメロディ を奏でます。第3楽章は 民族舞曲風にかなり速めのテンポで始めて、シャープで軽やか です。オケもかなり民族的で荒々しい舞曲風な演奏です。ピアノもオケも白熱しつつ進行していきます。ラストは盛り上がりの最高潮で、爽やかな雰囲気を残しつつ曲を締めます。
1回目の録音では、ノルウェーのベルゲン・フィルと共演していましたが、その録音の段階で既に素晴らしい演奏でした。伴奏のレヴェルが上がり、高音質になったことが、2回目の録音をさらに価値の高いものにしています。じっくり聴くのに最適な名盤です。
ピアノ:ルプー,プレヴィン=ロンドン交響楽団ピアノ ラドゥ・ルプー 指揮 アンドレ・プレヴィン 演奏 ロンドン交響楽団
ラドゥ・ルプーのピアノはとても色彩感があります。どうしたら、これだけ色彩的に弾けるのだろうと思ってしまいます。プレヴィンの伴奏にもエキゾチックな色彩感があり、ロンドン交響楽団も上手くついて行っています。相性の良さそうなコンビです。 グリーグのピアノ協奏曲のスタンダードを高いレヴェルで実現しています。
第1楽章は 期待通りの始まり方 です。グリーグの音楽を芳醇な表現で弾いていきます。北欧の演奏家ではないので、少しクールさが少なく、フランス的な感じがします。ロンドン響はプレヴィンに上手くついていって、ダイナミックな個所はしっかりダイナミックですが、弱音の所はロマンティックな表現になっています。第2楽章は この演奏の白眉 と思います。プレヴィンは繊細な色合いをロンドン響から引き出して、森の中にいるかのようです。ルプーのピアノはその中に凛とした響きで入っていきます。2人とも表現上手なので、聴き所が多いです。第3楽章は 舞曲のリズムに乗って、軽快な演奏 です。オケの方は、なかなか白熱しています。ルプーは、そのまま白熱していくのではなく、 各所の聴き所を丁寧に表現 しています。ピアノのタッチも素晴らしいです。その後、終盤に向かって盛り上がります。超絶技巧もきれいに弾いていき、荒くなることはありません。最後はトゥッティでダイナミックに締めくくります。
聴きやすく分かりやすい名盤です。初めてグリーグのピアノ協奏曲を聴く人にはお薦めのCDです。
ピアノ:メルタネン、コイヴラ=イェヴレ交響楽団 自然と湧き出る北欧の色彩感と民族性ピアノ ヤンネ・メルタネン 指揮 ハンヌ・コイヴラ 演奏 イェヴレ交響楽団
メルタネンはフィンランド人です。イェヴレ交響楽団はスウェーデンのオーケストラです。 ノルウェーではありませんが同じ北欧 ですね。メルタネンはしっかり安定したタッチで弾いていきます。特別、民族性を意識している感じではありませんけれど、非常に良い演奏です。オケもそれにふさわしい伴奏をつけています。イェヴレ交響楽団は小編成なのかも知れませんが、少し音圧が弱いですが、管楽器のソロなどレヴェルの高いオケですね。
第1楽章は演奏によっては長く感じますが、メルタネンは上手いテンポ取りと表現で飽きさせません。第2楽章の前半は オーケストラが民族的な響きを紡ぎだしていて、ピアノは色彩的 に入ってきます。とても味わいがあります。第3楽章は小気味良く民族舞曲を演奏しています。オケはとても民族的な響きで良いです。 録音もとても良い です。始めて聴く人にも良い名盤だと思います。
リパッティ,ガリエラ=フィルハーモニア管弦楽団ピアノ ディヌ・リパッティ 指揮 アルチェオ・ガリエラ 演奏 フィルハーモニア管弦楽団
ピアノのディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti)は、33歳という若さで夭折してしまったピアニストです。グリーグのピアノ協奏曲を得意にしていました。
辻井伸行,ペトレンコ=ロイヤル・リヴァプール・フィルピアノ 辻井伸行 指揮 ワシリー・ペトレンコ 演奏 ロイヤル・リヴァプール・フィハーモニー管弦楽団
ピアノ:ジルベルシュテイン,N.ヤルヴィ=エーテボリ響ピアノ リーリャ・ジルベルシュテイン 指揮 ネーメ・ヤルヴィ 演奏 エーテボリ交響楽団指揮:ピアノ:ジルベルシュテイン N.ヤルヴィ 演奏 エーテボリ響
リーリャ・ジルベルシュテインはドイツのピアニストですが、伴奏はネーメ・ヤルヴィとノルウェーのエーテボリ交響楽団です。この伴奏だとかなり民族的な響きになるのは間違いないですね。ジルベルシュテインのテンポ取りは割とオーソドックスなものです。 伴奏は思い切り民族的で素晴らしいです。 アンスネス盤に比べても聴きやすい演奏だと思います。ピアノの方ははドイツ人ですから、特別民族的ではないのかも知れません。かなり力強い演奏です。
第1楽章はダイナミックに始まります。第2主題は民族的なくすんだ音色のオケが味わい深く演奏しています。第2楽章は ピアノは節度をもった端正さ で、深みと味わいもありますし、聴きやすくもあります。第3楽章は意外と遅めのテンポで始まります。小気味良く演奏を進めていき、最後はさわやかに盛り上がって終わります。
民族的な色彩のある名盤で聴きやすく、 始めて聴く人にもお薦め です。
ピアノ:田部京子,小林研一郎=東京交響楽団 グリーグを得意とする田部京子のセンスの良い演奏ピアノ 田部京子 指揮 小林研一郎 演奏 東京交響楽団
グリーグを得意とする田部京子の演奏 です。伴奏はコバケンと東京交響楽団です。冒頭は少し遅めのテンポで始まりますが、ピアノがまた出てくると速めのテンポになります。残響が長めでグリーグには良い会場かも知れません。録音もとても良いです。
第1楽章はピアノは響き豊かに弾いていますが、オケのほうはダイナミックな主題が、少しおとなしく感じ、ピアノのセンスの良さについていけていないような気もします。でも、段々と合ってきます。 ピアノのカデンツァは壮大 です。トータルの演奏時間も1分以上他に比べて長いですからね。第2楽章はオケの演奏は相変わらず遅めです。ロマン派的な演奏というか、それはそれでよい演奏なのですが、田部京子の自然体のグリーグには少し重すぎるかも知れません。第3楽章は速めのテンポで進んでいきます。オケもピアノと良く合っていて、ダイナミックに締めくくります。
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ピアノ:フォークト, シャイー=ライプツィヒ・ゲヴァントハウス字幕 英語/フランス語/ドイツ語/イタリア語/日本語 ピアノ ラルス・フォークト 指揮 リッカルド・シャイー 演奏 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ラルス・フォークトはドイツのピアニストです。伴奏はリッカルド・シャイーとライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で、本拠地のライプツィヒ・ゲヴァントハウスで収録されています。画質は非常によく、音質も良いですね。
第1楽章は グリーグらしい清涼で芳醇なピアノ演奏 です。ゲヴァントハウスは基本的にはいぶし銀の伴奏です。盛り上がるとシャイーの指揮もあって、ゲヴァントハウス管は結構白熱しています。カメラはピアノや指揮者のみでなく、ソロを良く捉えています。フォークトのピアノもシャイーの指揮も グリーグのピアノ協奏曲のプロポーションを上手く表現 していて、引き締まった形式を感じさせる名演です。第2楽章はロマンティックですが、感情に溺れすぎず、さりげない品格のある表現です。 コクのあるゲヴァントハウスの中低弦が印象的 です。第3楽章は ピアノは力強くリズミカルで生き生き としています。シャイーも速めのテンポでオケも渋い響きで盛り上がります。ピアノの色彩的な音色も良いですね。盛り上がっても北欧的な情感を失わず、むしろ深みを感じる位です。
ピアノ:ルービンシュタイン, プレヴィン=ロンドン交響楽団ピアノ アルトゥール・ルービンシュタイン 指揮 アンドレ・プレヴィン 演奏 ロンドン交響楽団
巨匠ルービンシュタインのピアノ協奏曲集です。伴奏はプレヴィンとロンドン交響楽団です。1975年録音とルービンシュタインの映像の中では新しく、カラー映像です。
第1楽章は、まずプレヴィンが非常に若いのに驚きます。ルービンシュタインはしっかりした安定した力強いタッチで弾いていき、プレヴィンとロンドン響の伴奏は遅いテンポで、 古き良き時代の名演奏 という風情です。盛り上がると大編成のロンドン響はとてもダイナミックです。
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