【見仏入門】No.1京都・広隆寺(こうりゅうじ)の仏像/国宝弥勒菩薩半跏思惟像やその他の仏像
広隆寺は、一般には聖徳太子が建立した七大寺の一つといわれていますが、日本書紀には聖徳太子から仏像(弥勒菩薩)を譲り受けた 秦河勝(はたのかわかつ) が、この仏像をまつるために蜂岡寺を建てたと書かれていて、太秦(うずまさ)という地名(聖徳太子の太と、秦氏の秦)からもわかる通り、ここは秦氏の氏寺であり、中国「秦の始皇帝」の子孫であると自称する渡来人集団である秦氏を率いた秦河勝が創建したと考えられています。
広隆寺の仏像について
【国宝】広隆寺の弥勒菩薩半跏像(通称:宝冠弥勒)静かに伏せた切れ長の目に、まっすぐ通る鼻筋。少し笑みを浮かべる唇。「これからどうやって人々を救っていこうかしら」と弥勒菩薩ならではの右手の頬に沿わせた細い指先が、日本人の繊細さを表現するように何とも言えないやわらかさと美しさを表現しています。
ドイツの哲学者 ヤスパース さんはこの弥勒菩薩を見て「人間の存在の最も清浄な、最も円満な、最も永遠な姿の表徴」という絶賛の言葉を残しています。慈しみと希望にあふれたやさしい表情は、いつの時代も人々の心を安らぎに誘ってくれます。
この宝冠弥勒像については国宝に指定された年の9年後(1960年)に 事件が起きました。 当時20才の京都大学の学生が、美しいと評判のこの像を見るだけでは飽き足らず監視人がいないすきに像に触れてしまい、弥勒菩薩の右手の人差し指が第2関節から先を折れてしまったのです。
【国宝】広隆寺 弥勒菩薩半跏像(通称:泣き弥勒)宝冠弥勒の向かいに立つ3体の仏像
・<左>【国宝】不空羂索観音立像(平安時代初期・313cm)
・<右>【国宝】木造千手観音立像(平安時代初期・266cm)
・<中央>【重文】木造千手観音坐像(平安時代中期・265cm)
【国宝】不空羂索観音立像(平安時代初期・313cm)<左> 【国宝】木造千手観音立像(平安時代初期・266cm)<右> 【重文】木造千手観音坐像(平安時代中期・265cm)<中央> 12 Pockets 【国宝仏像データベース】国宝指定の仏像一覧と国宝仏像マップ https://butsuzolink.com/kokuho広隆寺その他の仏像
十二神将立像の高さはいずれも120cmほどと少し小柄ですが、厳しい表情をした迫力のある表情をしており、1064年に藤原資良(ふじわらのすけよし)によって定朝の弟子“ 長勢(ちょうせい) ”が製作したとされています。この長勢は鎌倉時代に活躍していく仏師の集団「円派」の祖とされており、十二神将立像としては新薬師寺に次いで古いものです。
講堂(通称・赤堂)の国宝諸仏
もう一つ国宝である「木造阿弥陀如来坐像」は境内の講堂(通称:赤堂)内に安置されており、料金所の手前にありますので見落としがちですが、無料で拝観できます。ちなみに全国で無料で拝観できる国宝は、この広隆寺講堂の阿弥陀如来像のほか、奈良・東大寺仁王門に祀られている金剛力士像、奈良・法隆寺西円堂の薬師如来、東京・調布深大寺の釈迦如来倚像などがありますので気軽に国宝を体感されたい方は覚えておくといいかもしれません。
特にこの広隆寺の講堂と法隆寺西円堂は普通に拝観すると、 見逃してしまいがちなのでせっかくお寺に行ったのに見逃した!ということがないようご注意くださいね。 (管理人は広隆寺の阿弥陀如来は3度目、法隆寺の薬師如来は5度目の訪問ではじめて発見しました…(笑))
【国宝】木造阿弥陀如来坐像さて話を戻しまして、講堂の阿弥陀如来についてですが、像高は約260cmと坐像ではありますが、かなり大きな仏像です。840年に亡くなった淳和上皇の追善供養に上皇の女御(にょうご)〈后(きさき)の位の一つ〉・ 永原御息所(ながはらのみやすどころ) によって造られたと考えられているそうです。かつての資料に「金色の阿弥陀如来」という記述があることから、当初は金色をしていたと思われます。印相は阿弥陀さまが人々に説法をしていた時にしていた説法印をしています。鋭い眼差しや、豊かにふっくらとした頬、肩幅が広く重厚な姿をして平安前期特有の力強い姿をしています。
【重文】地蔵菩薩坐像 【重文】虚空蔵菩薩坐像この阿弥陀如来などの仏像が祀られている講堂は京都でももっとも古い建物のひとつとされていて京都観光では一度見ておきたい建築物です。柱に朱色の塗装が確認できることから、別名“赤堂”と言われています。無料ではありますが、残念ながらお堂の中には入ることができないため、仏像は金網越しにお堂の外から拝観します。仏像はとても大きいので、お天気さえ良ければよく姿を確認することはできます。
広隆寺の秘仏聖徳太子像と薬師如来像
毎年聖徳太子の命日にあたる11月22日には、本堂に安置されている本尊の秘仏聖徳太子像と、霊宝殿に納められている秘仏薬師如来像が開扉されます。お会いされたい方は是非11/22にお出かけしてみてください!
最後に
私が高校三年生の時に初めて仏像を見に行こうとしたのもこの広隆寺の弥勒菩薩でした。私の場合は授業の資料集をながめていて、なんて美しい仏像なんだろう!と心惹かれたのと、大学生による美しさのあまり指を折ってしまった、という事件を歴史の授業で先生が話をしていて、「それだけ人の心を惹きつける仏像はどんな仏像なんだろう」と興味を持ち、京都に家族旅行に行った時に、家族にお願いをしてこの広隆寺を訪ねたのが仏像との初めての出会いでした。
広隆寺の拝観料金、時間、宗派、電話など
正式名称
宗派
住所
電話
拝観時間
拝観料金
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