掛かりにくいバイクエンジンが一発始動!キャブ車でできる3つの簡単なかけ方
バイクのエンジンが掛からない! セル回しても掛かりにくい! 寒い冬の始動性が悪い! こんな症状に悩んでいるオーナーも多いのではないでしょうか!?
キャブモデルのバイクはちょっとしたコツで確実&早くエンジンが掛かるようになります。
特にZRX1200、1100オーナーの方は 始動直後の4番IN側カムに早くオイルを供給できるので カジリ予防にも繋がりますしね(╹◡╹)☆
このキャブと呼ばれるユニット。。。中々の曲者でトラブルの原因になる事が多々あります。 でも構造と機能を知ればトラブルにも対処できますし、不具合を予防する事もできます。 キャブ車オーナーの方は是非ご覧ください♪
- 1. バイクのエンジンが掛かり易くなる方法
- 2. 長期保管後のエンジンが掛かりにくい理由とは
- 理由1. キャブのフロート室にガソリンが無いから
- 理由2. 燃えにくい成分のガソリンがフロート室に残るから
- 長期保管後にエンジンが掛かりにくくなる理由のまとめ
- 構造1. フロートはこの部品
- 構造2. フロートの作動メカニズム
- 構造4. 実際にフロートが動く瞬間
- キャブが詰まるとこんな状態!
- コック機能1. ガソリン経路の開閉機能
- コック機能2. 予備燃料切替え機能
- 燃料コックには負圧式と普通式の2種類ある!
- 負圧式燃料コックとは?
- バイスタータバルブが開いて始動専用のガソリン通路を開く
- 負圧燃料コックの場合はこの3つの動作!
- 普通燃料コックの場合はこの3つの動作!
1. バイクのエンジンが掛かり易くなる方法
負圧 燃料コックの方法- コックを「PRI」にして30秒待つ。
- チョークを目一杯引く。
- アクセルに触らずセルボタンを押す。
- コックを「ON」にして30秒待つ。
- チョークを目一杯引く。
- アクセルに触らずセルボタンを押す。
特に3つめの「 アクセルに触らずセルボタンを押す 」事がとても大事。 やはり一生懸命アクセルを開けてエンジンをかけようとしているライダーを大勢みかけます。
2. 長期保管後のエンジンが掛かりにくい理由とは
バイクは冬の間などどうしてもしばらく乗らないって事がありますよね。 で、久しぶりに乗ろう!と思ってエンジンを掛けようとしたら・・・アレ? セルを回せど全然掛からん! ナンデ・・・
バッテリーが弱くなりそうな気がしつつも、更にセルを回し続けるとボ・・ボボ・・と言いながら何とか掛かった!って経験ありませんか? 実はエンジンが掛かりにくくなる理由がちゃんとあって、対策することができます☆ もう怖くない!!
理由1. キャブのフロート室にガソリンが無いからフロート室とは、キャブユニットの中の ”ガソリンミニタンク” の働きをします。 このミニタンク(フロート室)から必要な分量だけガソリンがエンジン内部に吸い込まれていきます。
ガソリンは気温がマイナス43℃以上で液体→気体に変化できる北海道の大地でバケツにガソリンを満タンにして放置したとします。−44℃の場合は、ガソリンが気化しないのでいつまで経ってもガソリンは減りません。
ところが−43℃になると液体のガソリンは少しづつ気体に変わり、大気と混ざってどこかへ行ってしまいます。
つまりバケツのガソリンの量は減っていきます。 これは温度が高くなればなるほど気体になりやすくなります。 水が乾く時も気温が高い方が乾きやすい事と同じです。
理由2. 燃えにくい成分のガソリンがフロート室に残るからエンジンが掛かりにくくなる理由の2つめは、長期保管するとフロート室(ミニタンク)に燃えにくいガソリンばかりが残ってしまう事にあります。
エンジンは、 ガソリンを気化させた気体 と 空気 を混ぜて燃焼します。
長期保管後にエンジンが掛かりにくくなる理由のまとめ fa-arrow-circle-right- キャブのフロート室(ガソリンミニタンク)がガス欠で、燃料がエンジンに入らない事。
- キャブのフロート室に、気化しにくい成分のガソリンが残ってしまう事。
3. フロート室の構造
構造1. フロートはこの部品 構造2. フロートの作動メカニズム フロートを構成する部品- フロート = 「浮き」と呼ばれる部品で、フロート室の中に溜めたガソリンにプカプカと 浮く役割 です。
- フロートバルブ = フロートが浮き上がると ガソリンを止め 、ガソリンが消費され少なくなるとフロートが下がってガソリンを流入させます。
- バルブシート = フロートバルブと密着する事で、ガソリンの流入を止めます。
4. キャブレターを詰まらせるメカニズム
気化するとガソリンが少なくな流ので自動的にタンク → フロート室へ供給されます。やがて満タンになるとフロートバルブが閉まります。 するとまた気化しやすい成分だけが気体になり待機へと放出され、気化し難い成分はフロート室へ残ります。気化して量が減った分が新たに供給されます。
不具を起こす!恐負のスパイラル①キャブ内のフロート室ガソリンが気化 ↓ ② 気化し難い成分が残る ↓ ③フロートが下がり燃料タンクから新たなガソリンが補充される ↓ ④キャブ内ガソリンが気化 ↓ ⑤ 気化し難い成分だけが残る (2回目)
キャブが詰まるとこんな状態!5. 燃料コックの機能
これが燃料コックです。 燃料コックはタンクとキャブレターの間に設置されていて、 ガソリンの通路を遮断 する機能と、 予備燃料へ切り替え る機能の2つをもっています。
負圧式 燃料コック ガソリン経路の比較 エンジンが 運転中 なのか、 停止中 なのか?でこのような違いがあります。対してPRIは、エンジンの状態に関係なく常に開きっぱなしです。 ここが大きく違うポイントです。
コック機能1. ガソリン経路の開閉機能ガソリンは、「ガソリンタンク → 燃料コック → キャブレター」 の順に通過していきます。
不具を起こす!恐負のスパイラル①キャブ内のフロート室ガソリンが気化 ↓ ② 気化し難い成分が残る ↓ ③フロートが下がり燃料タンクから新たなガソリンが補充される ↓ ④キャブ内ガソリンが気化 ↓ ⑤ 気化し難い成分だけが残る (2回目)
燃料コックを閉じた時 ①キャブ内のフロート室ガソリンが気化 ↓ ② 気化し難い成分が残る ↓ ③フロートが下がる。 ↓ ④燃料コックによって通路が閉じており新たなガソリンはフロートにこない。 コック機能2. 予備燃料切替え機能しかしバイクの場合はメーターに燃料系がありませんでした。 そのまま燃料量の事をわすれてツーリングに出かけアレ!? って思った時にはガス欠・・・。 これでは困るので、燃料コックを「RES」に切り替えあとすこし走れるよ!
燃料コックには負圧式と普通式の2種類ある! ZRXは「RES-PRI-ON」の表記 NSRは「OFF-ON-RES」ZRXの表示をよーく見て下さい。「 RES - PRI - ON 」になっています。 アレ?OFFはドコ行ったん??
さて、なぜこのように表記が異なっているのでしょうか?? そもそも燃料コックはバイクを保管する時に燃料の負のスパイラルを絶つ為に存在している事は先に記した通りです
もちろん燃料コックをOFFにすればガソリン経路は絶たれ目的達成です。 OFFにすれば・・・ね!?
そう! ついうっかり 燃料コックを開いたまま一冬を越してしまうユーザーがたくさんいたのです!!ww
しかし暖かくなってきた春先に「さあ俺のバイクに乗ろう!」と思った時はすでに遅し! キャブオーバーホールをしないとエンジンがかかりましぇーん。。。(-"-) となるユーザーが非常に多かったのです。
それを機に乗るタイミングを失い「更に乗らない」 → 「もっとコンディション悪化」 → 「更に乗る気が失せる」 → 「バイク王に電話」・・・南無阿弥陀仏。
と新たな負のスパイラル発生!! ユーザーが忘れてもしっかり燃料コックを閉じてくれる機構を追加 したのが「負圧式燃料コック」です。
負圧式燃料コックとは?「ON&RES」の位置で エンジンが掛停止していれば、自動的にOFF。
エンジンが掛かれば自動的にON になります。
この負圧式コックのお陰でキャブトラブルは激的に減りました。しかし今度は長期保管後にエンジンは掛かるけど、セルを長く回さないと掛からない! と言う事象が起こります・・・。 後ほど池上先生が教えてくれるでしょう♪♪
6. チョークレバーの使い方
- 始動する時は、ストッパーに当たるまで、目一杯引く。慣れてくると、ハーフチョークなんて位置も自分で分かるようになります。
- エンジンが掛かり安定したら走行ポジション(元の位置)へ戻します。エンジンがしっかり温まるとアイドリング回転数が4000回転位へ自然に上昇。
- 燃料コックONの位置を確認したら出発♪♪
絶対にアクセルを開けてはならなりません。
アクセルを開けた方がエンジンは掛かりやすいような気がしますよね。 しかしアクセルを開けるとエンジンは掛かりにくくなってしまう事は間違いありません。 それはなぜ?
アクセルを開けると 始動する為にピッタリ合わせたガソリンと空気の割合を崩してしまう! 事が理由です。
この時、ガソリン1gに対して、空気14.7gを混ぜ合わせた気体に火をつけ燃焼させると、完全燃焼させる事ができます。 (体積比にすると8000倍の空気を必要とします。スゴイ!)
しかし! 真冬の朝一番、集合場所の海老名SAへ向かおうと自宅でエンジンを掛けますよね。 この時エンジンは外気温近くまで温度が下がっていますから、ガソリンがちっとも液体から気体になってくれません!
アッツアツに熱したフライパンに水を掛けると一瞬で蒸発しますよね!? ガソリンも同じで冷えたエンジンでは中々蒸発(気化)してくれないんです。 それでもガソリンの性質上、少しは気化してくれます。
バイスタータバルブが開いて始動専用のガソリン通路を開くチョークレバー(スタータレバーと言う場合有)を引くと特別なガソリン通路が解放され、たくさんのガソリンをドバドバっとエンジンに供給します。
アクセルを開くとその吸い込む力(負圧)が弱くなってしまう ので、せっかく始動用のガソリン通路を開いても、ガソリンを吸い出す事ができなくなってしまいます。
もしどうしてもと言う時は、アイドリング回転数を調節するスクリュで少しだけアイドルアップの方向に回してやると効果的です。 間違っても 手でアクセルを開けてはなりません! 。。
最新マシンのインジェクションモデルも、エンジンがキンキンに冷えた状態で始動する時はやはりアクセルを開けてはいけません。 始動専用のプログラムが作動していて、アクセルが閉じた状態で適正な空気とガソリンの量を計算してくれています。 アクセルを開けて空気だけを送り込んでしまうと、空気とガソリンの比率が狂って掛からないor掛かり難くなってしまいます。 長期保管後は、燃圧が下がっているので、キルスイッチをOFF → ONを二回ほど繰り返すと、燃料ポンプが回って燃圧が適正値に上がります。
7. これでエンジンは一発で始動できる!
負圧式 燃料コックの場合- コックを 「PRI」 にして30秒待つ。
- チョークを目一杯引く。
- アクセルに触らずセルボタンを押す
- コックを 「ON」 にして30秒待つ。
- チョークを目一杯引く。
- アクセルに触らずセルボタンを押す。
この3つの動作でエンジンは一発で掛かっちゃいます!
この時、 アクセルは絶対に開いてはいけません! 負圧コックの方は始動後コック位置を「PRI」→「ON」の位置へ戻す事をお忘れなく! ん??ちょっとまった! 負圧コックはさっきエンジンが停止したら自動的にOFFし、エンジンが掛かったら自動的にONになるって言ったじゃないか! なぜコックを触る必要があるのかわからない! ダニエル君、いい質問ですね〜! 負圧コックのバイクで長期保管するとキャブ内のガソリンが少しづつ減る事は勉強しましたね。 ますます分からなくなった! 燃料不足だからエンジンがかからない → つまりコックはONしない → ガソリンが来ない → ずっとエンジンはかからない って事??そうなんです。長期保管の時にガソリン経路を自動で遮断してくれるのはとても良い事なのですが、いざキャブにガソリンを入れたいと思ってもセルを長く回すしかありません。 でも「PRI」(プライマリーと呼びます)にすると、 エンジンが掛かっていなくてもガソリンが流れます 。
ですから、長期保管したあと一発目に掛ける時は、コック位置を「ON」 → 「PRI」にする事でキャブにガソリンを供給して満タンにしてやります。 何秒必要か一概に言えないので、とりあえず30秒あれば十分と思います。
HONDAのCB400SFに代表されるように、キャブモデルでありながら燃料コックの切替レバーのないモデルも存在します。この場合はひたすらセルを回すしか方法がありません!8. エンジン始動の動画
動画がお役に立てたら「いいね」のクリックとチャンネル登録をお願いします♪( ´θ`)ノ9. ガソリンの詰まりを予防する方法
created by Rinker ¥3,699 (2026/03/28 12:55:47時点 Amazon調べ- 詳細)- バイクが冬眠に入る最後のツーリングに出かける前に満タン&フューエルワン投入。
- その状態でタンクがカラになるまで走り家の直前で満タン給油&フューエルワン投入。
9. まとめ
負圧燃料コックの場合はこの3つの動作!①燃料コックを「ON」→「PRI」の位置にして、30秒待つ!
②チョークレバーを目一杯引く!
③アクセルは触れず、セルボタンを押す!(アクセルは絶対開けない!)
④アイドリングが安定したらコックを「PRI」→「ON」の位置へ戻す事を忘れずに!
普通燃料コックの場合はこの3つの動作!①燃料コックを「OFF」→「ON」の位置にして、30秒待つ!
②チョークレバーを目一杯引く!
③アクセルは触れず、セルボタンを押す!(アクセルは絶対開けない!)
④帰宅前1km時点で「ON」→「OFF」の位置へ戻して記録に挑戦w!
「寒い時はどうもエンジンが掛かりにくい!」と感じているキャブ車オーナーの方へ特にオススメの方法でした♪♪ この記事を読んでエンジン始動が楽になれば嬉しいです!
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Let's Fun! Ride! Run! Andy
ヤマト より:YouTubeで動画を見させていただきました。 現在WR250F 09年式に乗っているのですが チョークを引いてエンジンを始動させたのですが 暖まる前にチョークを戻してしまい、エンジンがストップしました。 その後、チョークを引いてセルを回したり、引いて無い状態で回したり、キックでかけようと試みましたがかかりませんでした。 この場合、プラグ等が湿ったなどの原因があるのでしょうか。 それともキャブレター関係の分解、清掃など必要なのでしょうか。
ヤマトさん、コメントありがとうございます。 今回の症状から推測するとプラグが湿った可能性が高いと考えられます。 エンジン始動後、どの程度の時間でエンストしたかにもよりますが、ハーフチョークの位置 が最適なエンジン温度だったかもしれません。 (チョークON - OFF 位置の中間) チョークがどの位置にあっても始動時はスロットルを開けなければ基本的には再始動ができるはずです。 毎回同じような症状に悩まされてしまうようでしたら、キャブも怪しいですが、突発的に発生した症状 であれば、キャブまでの清掃は必要ないと思います。 また、コックをOFFにした状態だと、燃料が不足している場合も考えられます。 少なくとも一度はエンジン始動ができているので、「圧縮・火花・燃料」の状態はOKであったと言う事 になります。 その後、バランスが崩れる要因は何か? と言う順序で進んでいくと原因を探求しやすくなると思います。 頻発するようでしたら何か明確な原因があると思いますので、是非詳しく症状をお聞かせ下さい。 お役に立てるよう原因を推測したいと思います。
じょん より:↓ わかってる人が読めば単なる間違いだとわかりますが、初心者だとわけがわからなくなりますよ。 燃料コックの位置による機能の違い ON=通常走行する時の位置。エンジン稼動中は燃料通路が開き、エンジンが停止すると通路が閉じる。 RES=予備燃料を使う時の位置。 エンジン稼働中は燃料通路が開き、エンジンが停止すると通路が閉じる。 PRI=エンジンの状態に関係なく、ガソリン通路が常に開いた状態。 ON&PRIの位置では、エンジンが掛かっている時だけガソリン通路が自動的に(負圧を利用して)開きます。 対してPRIは、エンジンに関係なく開きっぱなしです。 ここが大きく違うポイントです。
じょんさん、 貴重なご指摘を頂きましてありがとうございます! 客観的に見れない事が多々ありますのでとてもたすかります。 早速これから修正させて頂きます。 今後とも宜しくお願いいたしますm(__)m Andy
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