. KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』大躍進の要因は? ゲームチェンジャーが語る新時代のアニメ制作論 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』大躍進の要因は? ゲームチェンジャーが語る新時代のアニメ制作論 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』大躍進の要因は? ゲームチェンジャーが語る新時代のアニメ制作論 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』大躍進の要因は? ゲームチェンジャーが語る新時代のアニメ制作論

今年の6月20日に、Netflixは、ソニー・ピクチャーズ アニメーション製作のオリジナル長編アニメーション映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』を配信開始した。ほとんどプロモーションもなかったが、口コミであれよあれよという間に評価を集め、2025年を代表する一大文化現象となった。おそらく誰もこれほどまでのヒットになるとは予想していなかったのも無理はない。この映画は、タイトルそのままに「K-POPアイドルが悪魔退治をする」という、一見して鑑賞欲をそそらない作品だったからだ。だが、蓋を開けてみると、映像、音楽、キャラクター設計は斬新で目覚ましく、ストーリーやそこに込められたメッセージは広い共感を集める、繰り返し観たくなる傑作だった。

『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』は、これまでのハリウッド・ミュージカルアニメを見事に刷新しただけでなく、成績も凄まじい。〈Netflixオリジナルアニメーション作品として史上最多視聴を記録(一部報道では91日間で3億2500万回再生を超えたとも)〉〈北米劇場公開において、Netflix作品として初めて 週末興行収入1位を獲得〉〈サウンドトラックが Billboard 200アルバムチャートに初登場トップ10入り〉〈作品中の架空グループ「HUNTR/X」 が全米Billboard Hot 100で1位〉〈サウンドトラックがRIAAよりプラチナ認定〉〈シングル「ゴールデン」がダブルプラチナ達成〉〈全世界40か国以上のNetflix映画部門で1位獲得〉〈批評・観客双方から高評価を獲得しNetflixオリジナル作品として「最高総合評価」を更新〉等々、映画、音楽の両面で今年一番のチャートアクションを引き起こした。もちろん、アニメーション長編、オリジナルソング部門でアカデミー賞ノミネートの可能性が報じられるほか、グラミー賞にもノミネートされるなど、今年から来年にかけての映画・音楽の賞レースにおける台風の目になるとも目されている。

加えて本作は、『スパイダーバース』(2018年の『スパイダーマン:スパイダーバース』、2023年の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』、2027年公開予定の『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』の三部作の総称)、『ミッチェル家とマシンの反乱』といった傑作を世に問うてきたソニー・ピクチャーズ アニメーション(以下、SPA)の評価を決定づけ、SPAがピクサーやディズニーの覇権に取って変わって、向こう10年のアニメ業界を牛耳ることになるだろうとの予測まで生むにいたっている。『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の成功の秘密はいったいどこにあったのか、SPAの躍進の駆動力になったのは何だったのか。ハリウッドアニメのゲームチェンジャーとなったSPAのプレジデント、クリスティン・ベルソンに(「なぜ日本では『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』がヒットにいたっていないのか」も含めて)聞いてみた。

クリスティン・ベルソン(Kristine Belson) 2015年にソニー・ピクチャーズアニメーションに入社。それ以前は約10年間、ドリームワークス・アニメーションに在籍し、アカデミー賞にノミネートされた長編作品『クルードさんちのはじめての冒険(The Croods)』のプロデューサーを務めた。同じくアカデミー賞ノミネート作品『ヒックとドラゴン(How to Train Your Dragon)』では製作総指揮を担当。ドリームワークス以前は、ジム・ヘンソン・カンパニー、コロンビア・ピクチャーズ、ターナー・ピクチャーズ、20世紀フォックスなどで、実写およびアニメーション映画の開発・制作に15年以上携わった経験をもつ。

アニメの「新しい領域」を開拓

―『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の大成功、おめでとうございます。社内ではどのように受け止められていますか?

―ここまでのヒットとなった要因は何だとお考えですか?

―最近では「ソニー・ピクチャーズアニメーション(以下SPA)がディズニーやピクサーの王位を奪った」と言われています。この評価についてはどう感じていますか?クリスティン:そういう声があるのはとても光栄です。10年前には、SPAがディズニーやピクサーと並んで語られるなんて誰も思っていませんでしたから。ディズニーもピクサーもこれまでに素晴らしい作品を数えきれないほど生み出してきた偉大なスタジオです。業界は常に循環していて、どのスタジオにも好調な年とそうでない年がある。ですから、率直に言えば「誰が王座にいるか」を語ることに、さほど意味があるとは思ってはいません。

―キャラクターの造形においても、『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』は、ディズニーがこの間採用してきた「ガールボス」路線とは、方向性が違いますね。

『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』(C)2025 Netflix

突拍子もない企画が新しい可能性を開く

―SPAが他社と違っている点は何だと言えるのでしょう?

―現在のSPAのスタイルが確立されていく上で、『スパイダーバース』の成功は、やはり大きな転機になったと言えるのでしょうか。

―『スパイダーバース』がもたらした革新の底流として、『モンスター・ホテル』があった、と。

クリスティン:はい。『スパイダーバース』がアニメーション表現を新しい次元に押し上げたのは確かですが、その根底にはゲンディ作品で培われた「スタイルの自由さ」がありました。『Primal: Tales of Savagery』(※日本未公開)を観ていただけるとわかると思いますが、彼は今もその創造性は進化し続けています。

―『スパイダーバース』の脚本家/プロデューサーである「ロード&ミラー」との協働は、会社全体に大きな影響をもたらしたとも言われていますが、彼らから学んだことがあるとすれば、どんなことでしょう?

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