大阪万博の跡地はどうなる?カジノを含むリゾート計画の「本当のところ」
大阪のIR計画は、国が初めて「作っていいよ」と認めた計画なので、日本全体でとても注目されています。大阪府と大阪市は、夢洲を「SMART RESORT CITY(スマート・リゾート・シティ)」という、新しい技術を取り入れた便利な街にしたいと考えています。これは、ただの観光地ではなく、ビジネスの場や新しい技術を試す場所としても夢洲を活用し、大阪が世界でさらに活躍できるようにする大きな戦略の一部です。過去の大きなイベントの跡地が、ただ残るだけでなく、新しい街の中心になることを目指している点が、これまでのやり方とは違うと言えるでしょう。
大阪IR計画の全体像:どこまで進んでいる?
国からの「お墨付き」は? IR施設には何ができるの? いつオープンするの? お金はどこから来るの? 交通の便は良くなるの?大阪IR計画の主な数字
項目内容最初にかかるお金約1兆800億円~1兆2,700億円(税抜き)年間売上見込み約5,200億円うちカジノからの売上約4,200億円(約80%)うちカジノ以外からの売上約1,000億円(約20%)主な施設カジノ(約6.5万㎡)、ホテル(約2,500室)、国際会議場、展示場、劇場(約3,500席)、レストラン、お店など主な出資会社MGMリゾーツ・インターナショナル(約40-41%)、オリックス株式会社(約40-41%)、その他の会社(約17-20%)オープン予定時期2030年前半(もともと2029年秋~冬頃から遅れ)大阪IRがもたらす良いこと:経済効果と街の元気
お金が回る効果と仕事が増える効果 国際会議場(MICE)で世界とつながる スマートシティとしての夢洲夢洲は、万博が終わった後もIRを中心に、観光、ビジネス、災害対策、環境の機能を合わせた街づくりが進められる予定です。再生可能エネルギーや、賢い防犯システムも導入が検討されており、「スマート観光都市」として発展することが期待されています。大阪府と大阪市は、「SMART RESORT CITY」という目標を掲げ、最新のスマート技術や街の管理方法によって、「安全・安心」「便利なサービス」「環境に優しい」街を作ろうとしています。
市民の声:賛成意見大阪IRの主な良い点と心配な点
項目良い点(期待される効果)心配な点(起こりうるリスク)経済効果建設中やオープン後に、とても大きなお金が地域に回り、仕事が増えるカジノの売上に大きく頼りすぎているため、経済的に不安定になるリスクがある街の元気国際会議場(MICE)で世界とつながり、ビジネス交流や新しいアイデアが生まれるギャンブル依存症の人が増え、社会問題になる可能性がある街の機能スマートシティ化で、安全・安心で便利なサービス、環境に優しい街になる周りの地域の治安が悪くなったり、悪い人が入ってきたりする心配がある土地の使い方万博の跡地が、いろいろな機能を持つ国際的な観光地になる夢洲の土地の問題(土壌汚染、液状化、地盤沈下)があり、多額の税金が使われる事業の安定性国が認めていて、大きな会社がお金を出しているので、事業が進みやすい会社が途中でやめられる「解除権」があり、計画が不安定になる可能性がある透明性–土地の値段の評価が不透明で、税金が使われる決め方が怪しいという声がある環境SDGs(持続可能な開発目標)に貢献し、再生可能エネルギーを使う目標がある渡り鳥の住む場所が壊されたり、生き物の多様性が失われたりする心配がある乗り越えるべき課題:IR計画の心配な点とリスク
土地の問題:土壌汚染、液状化、地盤沈下と対策費用 ギャンブル依存症対策と社会的な心配 治安が悪くなる心配と対策 環境への影響評価と住民の声大阪IRの環境への影響を評価する書類は、2024年6月14日から公開が始まりました。この評価の過程で、住民からはいくつかの心配な点が挙げられています。特に、夢洲が東アジアからオーストラリアへ渡る鳥たちの通り道にあり、絶滅の危機にある鳥たちの大切な住処や子育ての場所になっているため、IR建設が野鳥たちの住む場所を壊してしまう恐れがあるという意見が強く出ています。また、国際的な目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」で掲げられた「30 by 30」目標(2030年までに陸と海の30%以上の生態系を守る)に逆行するという指摘もあります。
会社が途中でやめるリスクと「解除権」万博跡地のIR以外の使い方とこれからの姿
夢洲の街づくり計画:IR以外の開発も エンターテイメントシティ、医療ツーリズム、スポーツツーリズムなど 過去の大きなイベント跡地の再開発から学ぶこと(成功と失敗)失敗例としては、日本の地方都市で、中心部の再開発で作った商業施設がうまくいかなかった例が挙げられます。これらの失敗の主な原因は、地域全体の人口が減ったり、郊外に大きなショッピングセンターができたりして、お店の経営が難しくなったり、公共交通機関の利用者が目標に届かなかったりすることです。また、街の規模に合わない商業施設を作ったり、最初のお金を出すことばかりに補助金が偏りすぎたりした結果、経営が苦しくなったり、破綻したりして、自治体が税金を投入せざるを得なくなるケースも報告されています。カジノ単体での開発の失敗例としては、アメリカのアトランティックシティの例があります。この街は、観光資源が少ない中でカジノに頼りすぎた結果、近くの州でカジノが解禁されて競争が激しくなり、多くのホテルが閉鎖に追い込まれました。これは、ギャンブルの収入に頼りすぎた経営の末路を示していると言えるでしょう。
一方、成功例としては、シドニーオリンピック公園の再開発が挙げられます。大会後、開発を一つにまとめて担当する組織を作り、スタジアムの観客席を減らしたり、オフィス街を作ったり(ビジネスパーク、大手銀行の本社誘致)、国際放送センターやプレスセンターをデジタル技術の拠点にしたり(ヒアイースト)、選手村を住宅にしたり(イーストビレッジ)するなど、いろいろな方法で跡地を活用しました。ロンドンオリンピックでも、メイン会場の周りにヨーロッパ最大級のショッピングモール「ウェストフィールド・ストラトフォードシティ」を開業させ、オフィスビル群「インターナショナル・クオーター」を整備しました。競技施設もプロスポーツチームのホームアリーナや地域の病院に作り変えられるなど、地域住民の生活に役立つように工夫されました。
大きなイベント跡地・IR開発の例から学ぶこと
事例どんな計画だったかうまくいった/いかなかった理由大阪IRへのヒントシドニーオリンピック公園大会後、開発を一つにまとめ、スタジアムを直し、オフィス街やデジタル技術の拠点、住宅地など、いろいろな用途に再利用開発を一つにまとめたこと、いろいろな機能を持たせたこと、ビジネスや住む場所を作ったこと、長い目で街を管理したことただ施設を別の用途に使うだけでなく、新しい産業やビジネスの中心を作り、地域住民の生活に役立つようにすることが大切ロンドンオリンピックメイン会場の周りに大きな商業施設やオフィスビルを作り、競技施設をプロスポーツチームのホームや地域の病院に作り変えた地域経済に良い影響を与えるように、商業やビジネスの機能を取り入れたこと、既存の施設と連携したこと、住民の生活に貢献したこといろいろな街の機能を取り入れ、地域社会に溶け込ませることが成功の鍵アトランティックシティ (IR)カジノに頼りすぎた結果、競争が激しくなり、売上が悪化して多くのホテルが閉鎖し、衰退したカジノの売上に頼りすぎたこと、観光資源が少なかったこと、市場の変化に対応できなかったことカジノ以外の施設を強くし、いろいろな方法でお金を稼ぐことが必要。一つの機能に頼るリスクを避ける日本の地方商業施設再開発人口減少、郊外への開発、公共交通機関の利用目標未達などにより、商業施設の経営が難しくなり、税金投入が必要になった例地域の状況に合わない大きな開発、市場の需要の読み間違い、補助金に頼りすぎたこと市場の需要と供給のバランスを常に考え、「身の丈に合った」開発計画と柔軟な運営が大切夢洲の未来はどこへ向かうのか
大阪府と大阪市は、万博をきっかけに夢洲を「SMART RESORT CITY」にするという目標を掲げ、IRに加えて、国際会議場、エンターテイメント、医療・スポーツツーリズム、先端技術の実証など、いろいろな機能を持つ国際的な観光地として、長期的な計画を描いています。この多角的な開発と、過去の国内外の成功・失敗例から学んだ教訓を活かした柔軟な運営が、夢洲が単なる「カジノリゾート」にとどまらず、本当に長く続く「未来の街」として発展するための鍵となります。
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