ラファエル・レオンのプレースタイルを徹底解説:爆発的なドリブル能力を誇るカウンターの申し子
先述した通り、レオンの最大の強みは ドリブル である。1対1の場面での突破力は圧倒的で、相手ディフェンダーを容易に抜き去る場面が散見。2022-23シーズンのチャンピオンズリーグでは最高速度36.5km/hを記録しており、スピードは紛れもなくトップレベルだ。このスピードを存分に活用しつつ、長い歩幅とスムーズなボールコントロール・タッチによって一気に前方スペースへとボールを持ち運ぶプレーを得意とする。
また、それらに加えて強靭なフィジカルも有しているため、ボディコンタクトで彼の進行を止めるのも至難の業だ。このように、対面のディフェンダーからすれば極めて厄介な存在であり、特に前方スペースの生じやすいカウンターアタックに際しては絶大な威力を発揮する。
得意の決定機創出アクションレオンは先述したドリブルによって、最終的に 左サイドから相手ペナルティエリア内のニアゾーン(ポケット)へと積極的に侵入 していく。そこから シュートやラストパス(カットバック)でフィニッシュに繋げる というのが定番パターンだ。この一連の流れはすでに完成されたアクションといっても過言ではなく、これまで数多くの得点・アシストを生み出してきたワールドクラスのプレーである。
実際、2023-24シーズンのセリエAにおいても、レオンは「ドリブルによって相手ペナルティエリアへ侵入した回数」でトップ(1試合平均2.94回)の数値を記録。また、「1対1突破からゴールを創出した数」でもトップ(1試合平均0.29回)であり、いかにドリブルをチャンスメイク時の軸にしているかが窺える。
パス能力また、レオンは「 パスによるゴール創出数 」でも同シーズンのリーグトップ(1試合平均0.61回)であった。これは、先述したニアゾーン侵入からのラストパスが多くの決定機を生み出していることの一つの証左である。
ただし、レオンは左アウトサイドに張っている状態からでもパスによってチャンスメイクできる。その一つが同じサイドを担当するSB(ミランにおいてはテオ・エルナンデス)との連係プレーであり、主に背後から前方ニアゾーン方向に飛び出したテオにスルーパスを送る形でスピーディーな崩しに貢献。シンプルながらも強力な連携であり、ミランにおいては両者のパフォーマンスが試合を左右することも少なくない。
また、キック力のあるレオンは静止した状態から上げるクロスにも定評があり、ハイクロスからチャンスを演出する場面も見られる。ただし、パスの精度や判断には全体的に改善の余地があり、ドリブルで中央エリアへと切り込んだ後に行われるパスがロストに繋がるケースがやや目立つ。
守備意識圧倒的なドリブル能力を軸にしたレオンのプレースタイルには華があるが、一方でいくつかのウィークポイントがあるのは見逃せない。具体的には、まず 守備面での貢献度が低い点 が挙げられるだろう。
彼は守備に積極的ではなく、相手にボールを奪われた際も深く追いかけることが少ない。またディフェンス時において、前線から激しく相手にプレッシャーをかける場面がほとんど見られず、こうした守備強度の低さはしばしば批判の対象となっている。
被カウンターの際には相手を追いかけてボールを奪うシーンもあるが、その時々によって守備への意欲が変わるのもチームにとって悩みの種だ。 守備時のポジショニングや振る舞いが不安定 なため、周囲の味方のポジションバランスも崩れやすく、相手に危険なスペースを与えてしまう原因となっている。
集中力集中力の欠如 もウィークポイントとして指摘される部分である。レオンはシュートやパスの精度に波があり、簡単なチャンスを逃す場面も少なくない。特に不調時は得点機やラストパスの場面でのミスが目立ち、これが彼のパフォーマンスの不安定さにつながっている。
また、集中力の低さは 相手のボックス(ペナルティエリア)内 で顕著だ。190cm近い身長に加えて屈強な肉体を持つレオンは、ボックス内でもフィジカル的な優位性を持ちやすいタイプであるが、味方からのラストパス(クロス)に対するボックス内での位置取りや反応は非常に緩慢。そのためワンタッチシュートやヘディングでのゴールが非常に少なく、この点についてはミランの前監督であるステファノ・ピオーリが何度も言及していたが、彼の在任中に明確に改善されることはなかった。
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まとめ
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