. CD化、70年代ロック幻の秘宝6選 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
CD化、70年代ロック幻の秘宝6選 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
CD化、70年代ロック幻の秘宝6選 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

真の「洋楽隠れ名盤」を大発掘──奇跡の日本初CD化、70年代ロック幻の秘宝6選

ストーリーズは元レフト・バンクのソングライター兼キーボード奏者、マイケル・ブラウンが、モンタージュでの活動を経て71年に結成。イアン・ロイドという強力なシンガーを迎え、それまでのバロック・ポップ的な作風から踏み出してロック色を一気に強めた。72年の1stアルバム『Stories』からは軽めのポップ・シングル「I'm Coming Home」が全米42位まで上昇。その勢いに乗るはずだった2作目が、今回発売された『About Us』だ。マイケルとイアン、二人の個性がうまく合致した「Darling」や「Please, Please」はパワーポップ的と言っていい仕上がりだったが、アルバム完成後にマイケルが脱退してしまう。所属レーベルからの要請で、同年初めにイギリスでホット・チョコレートがヒットさせていた「Brother Louie」を残ったメンバーがカバーしてシングルとして発売すると、皮肉にもこれが全米No.1の大ヒットに。今回はその「Brother Louie」を追加して再発売された際の曲目が採用された。88年にテイチクが1stアルバム『Stories』との2 in 1でCD化しているが、セカンド単体での日本盤CDは今回が初となる。

アル・スチュワート『Past, Present And Future(過去、現在、未来)』(1973年)

アル・スチュワートの『Past, Present And Future』は通算5枚目。フォーキーだった初期の作風から一転、ブルース・トーマス(ベース)やボブ・アンドリュース(キーボード)といったパブ・ロック人脈、ティム・レンウィック(ギター)やリック・ウェイクマン(キーボード)などを迎えてロック色を強めた『Orange』(72年)の路線を踏襲し、その4人に加えてフェアポート・コンヴェンションのデイヴ・スウォーブリック(マンドリン)やカーヴド・エアのフランシス・モンクマン(モーグ・シンセ)、クイーンのロジャー・テイラー(パーカッション)も参加した華やかな作品になった。アレンジの幅がグッと広がった本作は、次の『Modern Times』(75年)からアラン・パーソンズとタッグを組み、傑作『Year Of The Cat』(76年)や『Time Passages』(78年)を生み出す下地となったアルバム、と位置付けられる。物語歌の巧みさはさすがで、バディ・ホリーの死や、ロンドンに出てきてアレン・ギンズバーグの詩を読み始めた頃の心境、ジミ・ヘンドリックスやザ・ビートルズ『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の印象、そしてディランを追いかけ続けていた青年の迷える気持ちが歌われていく「Post World War Two Blues(戦後ブルーズ)」は必聴。ジョン・レノンへのオマージュ「Terminal Eyes」や、ノストラダムスの予言をテーマにした9分を超える大曲「Nostradamus[ノストラダムス(大予言)]」も聴きものだ。なおジャケットはヒプノシスがデザインを手がけたアメリカ盤ではなく、イギリス盤のアートワークが採用されている。

アージェント『Counterpoints』(1975年)

アージェントの通算7枚目にして最終作となった『Counterpoints』は、このバンドにプログレッシヴ・ロック的な要素を求めるファンにとって、最高のご馳走と言えるだろう。ソングライティングとヴォーカルの両方で貢献していたラス・バラードがバンドを去り、ジョン・ヴェリティ(ギター、ヴォーカル)とジョン・グリマルディ(ギター、ジャケットのアートワークも担当)が加入した前作『Circus』(75年)から、ロッド・アージェント(キーボード、ボーカル)の個性がいよいよ前面に。ドラマーのロバート・ヘンリットが体調を崩していたため、助っ人としてジェネシスのフィル・コリンズがいくつかの曲でプレイした本作は、ジャズ/フュージョンへの傾倒が顕著になり、マハヴィシュヌ・オーケストラを想起させるヘヴィな曲も多い。その一方で、いかにもロッド・アージェントらしい旋律が聴ける「Butterfly」や「Road Back Home」では、後期ゾンビーズから続くポップセンスを確認できる。共同プロデューサーとしてトニー・ヴィスコンティも参加、この路線でとことんやり切った『Counterpoints』の魅力が再発見されるのは、これからかもしれない。

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