敷地内通路(令128条)基本事項と注意すべき点を徹底解説
(特殊建築物等の避難及び消火に関する技術的基準) 第35 条 別表第1(い)欄⑴項から⑷項までに掲げる用途に供する特殊建築物 、 階数が3以上である建築物 、 政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物 又は 延べ面積 (同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計) が1,000㎡をこえる建築物 については、廊下、階段、出入口その他の避難施設、消火栓、スプリンクラー、貯水槽その他の消火設備、排煙設備、非常用の照明装置及び進入口並びに敷地内の避難上及び消火上必要な通路は、 政令で定める技術的基準に従って、避難上及び消火上支障がないようにしなければならない。
(適用の範囲) 第127 条 この節の規定 は、 法第35 条に掲げる建築物に適用 する。
(敷地内の通路) 第128 条 敷地内には、 第123 条第2項の屋外に設ける避難階段 及び 第125 条第1項の出口 から 道又は公園、広場 その他の空地に通ずる 幅員が1.5 m ( 階数が3以下で延べ面積が200㎡未満の建築物 の敷地内にあっては、 90㎝ ) 以上の通路を設けなければならない。
建築基準法法令集 2025年版(令和7年版)より抜粋法文に分かりやすくマーキングしました。
敷地内通路とは?
敷地内通路が必要な建築物は?- 法別表第一(い)欄(1)~(4)までに掲げる特殊建築物
- 階数が3以上の建築物
- 採光無窓の居室を有する建築物
- 排煙無窓の居室を有する建築物
- 延べ面積1000㎡を超える建築物
階数が3以上の建築物とは地下1階、地上2階建てでも対象となりますのでご注意ください。
敷地内通路が必要な部分は?どこからどこまで必要?1.5mだけじゃない?いろいろなパターンの敷地内通路
1.5m必要なパターン 90cmでよいパターン階数が3以下で延べ面積が200㎡未満の建築物 の敷地内通路は 有効90cmとすることができます。
3m必要なパターン- 木造建築物で延べ面積が1000㎡を超える建築物(令128条の2)
- 木三共
ピロティを通る場合の注意点
- 通路の有効幅員は1.5m(90cm)以上を確保する事
- 通路部分の片面は最低限の柱などのみとし十分開放されている事
- 開放されている面は隣地境界線と建物との離れ距離が500mm以上である事
- 通路部分は屋内部分と耐火構造の壁、床及び常時閉鎖式の防火設備で区画されている事
- 通路の壁、天井の下地、仕上げを不燃材料とする事
なお、ピロティ通路部分と隣地境界線の間に 平置きの駐輪場 を設ける事が可能であるという取扱い(Q&A) が 建築物の防火避難規定の解説 2023 に載っています。
建築物の防火避難規定の解説2016 P189 より引用敷地内通路についてのケーススタディ
敷地内通路を車路と兼用することは可能?屋外の通路については車路と兼用することは可能です。
ピロティ状通路内の場合は、火災時に自動車の駐車・出入りなどがなく、避難上支障がない場合は兼用することが可能です。
敷地内通路内に段差があってもよい?敷地内通路上に段差があっても構いませんが、階段であれば階段の幅が有効1.5m(90cm)必要となります。
敷地内通路上に縦樋や室外機があってもよい?基本的に敷地内通路の有効幅の障害となるものは設置できません。
雨樋、室外機などをよけて有効1.5m(90cm)の確保が必要です。
壁掛け式の室外機で避難上支障のない頭上(地上から2m程度の位置)に設置するのであれば認められる可能性はあります。
申請先に事前にご相談ください。
敷地内通路上の門扉に防犯上の鍵をかけることは可能?基本的に敷地内通路上の門扉に鍵を用いて開くものは設置不可です。
避難方向に対して手動で開錠可能なサムターン、ホテル錠などは可能です。
敷地内通路の規定はいつから?法改正遍歴と既存不適格
建築基準法が施行されたのと同時ですね。
昭和34年12月23日施行 法35条 改正前法35条 改正後学校、病院、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、百貨店、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎法別表第一(い)欄(1)~(4)に掲げる特殊建築物なし階数が3以上の建築物 昭和46年1月1日施行 令和2年4月1日施行 既存不適格について 関連記事 『非常用進入口』について図解付きでわかりやすく解説まずは法文をチェック 非常用進入口(ひじょうようしんにゅうこう)とは? 非常用進入口とは、火災などの災害時に、消防隊が建物外部から室内へ進入し、救助・消火活動を行うための開口部です。 設置階、寸法、バ .
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このサイトの管理者。確認検査機関で10年以上、3000件以上の意匠審査を行ってきた経験を活かし、建築基準法の読み解き方、確認申請の情報などを分かりやすく解説します。 ▼保有資格 ・一級建築士 ・建築基準適合判定資格者 ・省エネ適合判定員