. 10選+1(2018年2月版) | 映画にわか
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極私的アマプラおすすめホラー映画10選+1(2018年2月版)

『サイレントヒル』に続いてこちらも町こわい映画、みんな大好き松竹版『八つ墓村』です。やった! 『八つ墓村』がアマプラで見れる! これで渥美金田一(渥美清が金田一なのだ)の「いや、そんなことよりも!」が何時でも何度でも繰り返し聞けるな! エビデンスよりも血縁と情念を推理の要とするのは近代探偵としてどうなのかと思うがそのへん、理性の石坂浩二とモダンの市川崑では絶対に成立しない松竹版『八つ墓村』オンリーのおもしろさだ。

探偵が探偵なら村人も村人だから祟りババァの祟りっぷりも邪悪姉妹の邪悪っぷりも前近代全開、文字通りにというか文字を凌駕して鬼と化す 白塗りの山崎努もオカルトインパクト(スラッシャーインパクトでもある)が強すぎるから文明から隔離された岡山田舎のおそろしさに心底震え上がる。 田中邦衛の生首、落ち武者の亡霊、人骨の散乱する鍾乳洞に妖怪変化(文字通りに!)、推理とか殺人とか一応の主人公ショーケンとか段々どうでもよくなってくる凄絶ホラー見せ場が連続する破綻気味カルトは、近代的な合理性と大文字の歴史が覆い隠す情念の歴史をオカルト的な題材を借りて炙り出す橋本忍脚本、芥川也寸志音楽ということで、ある意味もうひとつの『砂の器』なんであった。必見。

『ディープブルー』(1999)

暗いめのホラー映画ばかり続いたから景気のいいホラー映画で気分を切り替えよう。レニー・ハーリンの最高傑作(諸説あり)のみならずサメ映画史上の最高傑作(諸説あり)、海洋パニック&モンスターホラーの金字塔『ディープ・ブルー』である。『ディープ・ブルー』である! 二回ぐらいは言いたくなる! 今この瞬間にもせっせと地球のあっちとかこっちとかで作られ続けているサメ無双(夢想とも言う)映画の原点は、その暴れっぷりと種としての限界の容赦ない突破っぷりから言って始祖『ジョーズ』よりもむしろ『ディープ・ブルー』だろう。 あの『シャークネード』も『ディープ・ブルー』なしには存在し得なかったに違いないから偉大な映画である。

ただそんなに偉大な映画のわりには全然内容覚えてない。なんかあれだな、薄い記憶を掘り起こすと『ポセイドン・アドベンチャー』と『沈黙の戦艦』にサメ何匹か付け足しただけみたいな…そういうことを言うなよ! ていうかそうだとしても面白いから! むしろそうだとしたら超面白いって話だよ! サメパニック! 浸水パニック! サミュエル・L・ジャクソンもパニック! LL・クール・Jはクソ強ぇ! おもしろ要素しかねぇ! 怖いかどうかって言われたら少しも怖くねぇよむしろところどころ笑うよでも! イエーだから! イエーってなるから! 最強。

『ブロブ/宇宙からの不明物体』(1988)

オリジナルはBクラスな古典SF『マックィーンの絶対の危機』で脚本がB級ホラーマニアのフランク・ダラボン、ツボを外さない的確な構成を後に『マスク』(ジム・キャリーの方)を撮るまんが監督チャック・ラッセルがほんのりコミカルに振り付けていくのんびり田舎ティーンホラーと見せかけておいての陰惨極まるブロ死ーンに悶絶。 気が付いたらブロブ! 水道管からブロブ! 電話ボックスに入ってもブログ! それも内に居たならまだいいが、外からのブロブだから逃げることもすんなり死ぬこともできないのであった…。

『デッドクリフ』(2009)

確固たる意志を持って決して諦めることなく殺ろうとするクリフくん。これは好感度が高い。殺人鬼が本気なら殺される方も本気だ。ちゃんと殺されまいと命の限り戦ってるからな。 やっぱり本気の映画っていうのは気持ちがいいですよ。しかも『クリフハンガー』要素まである! 予算の限りを尽くしたと思われる貧相な絵面に漲る本気は決してチープと言わせないだけの迫力があった!

『ゴースト・オブ・マーズ』(2001)

小手先のテクニックなど無用の抗争また抗争そして共に戦う者どもに芽生える絆。微塵も未来を感じさせないこの潔さ。 ナターシャ・ヘンストリッジはかっこいいしアイス・キューブもかっこいいしジェイソン・ステイサムも出るしヘンストリッジの上司はパム・グリア! やっぱり最高としか言えないね。

『オーディション』(1999)

椎名英姫の「キリキリキリ~」が怖いのか、椎名英姫を壊した人間どもが怖いのか、あるいは椎名英姫に悪魔を見いだす己が怖いのか…という話なのだからシンプルに見えて意外と一筋縄ではいかない三池崇史のホラー代表作。 この頃の三池映画に顕著な現実と心象風景、過去と現在、主観と客観の渾然一体となったクライマックスがまたわかりにくさを増しているが、他はともかく『オーディション』に関してはそのわかりにくさ、曖昧さが良かったんじゃないかとおもった。 超自然的的だったり理解の範疇を超えたものが出てこない、人間がおそろしい映画なのだから90年代Jホラーの潮流とは題材的に一線を画すが、その曖昧さが単なるサイコホラーとは言えない、かと言ってJホラーとも違う、しかしどこかで通底しているような曰く言いがたい不思議なこわさを形作っているようにおもうのだ。

数年前に妻を失ったビデオ会社のプロデューサー石橋凌が同僚の中年やもめ國村隼に映画のオーディションを持ちかけられる。狙いは応募してくる女優志願者。オーディションの体で石橋凌の伴侶候補を見つけてやろうという國村隼の計らいであった。もちろん映画を製作する気などさらさら無い。 さてそこにどこか陰のある、しかし健気で清楚で優しそうでバレエが趣味でとオッサンの願望を凝縮したような椎名英姫がやってくる。石橋凌ベタ惚れ。椎名英姫も惚れられて嬉しい。 ふたりとも大人なのですぐさま、結婚を前提にした健全なるお付き合いが始まるのだった、が。

海外でのホラー評価がやたらと高いのはリアルな拷問シーンのせいだろうと思われるが個人的には、個人的には恐怖よりも興奮が先勃つ。決してエロティックというわけではないが! いやむしろ、エロティックではないからこそ勃つ。 挿入も裸もない、歪んだ愛情と親密な痛みしかないノンエロスな純粋SMだからこそ堪えられない…と思わされてしまう椎名英姫の魔性っぷりが怖いという映画ではまぁあるが、それが石橋凌の罪悪感の見せた幻想なのかもしれないとか、あるいは無情な現実に過ぎなかったとしても、決して無辜の者ではなかった石橋凌が心の底で欲していた痛みなのだとすれば、残虐極まる拷問もアブノーマルな愛の営みに転化する。

『隣人13号』(2004)

しかしホラー的本筋は無論そこではなく、小学生の時分にチャイルド新井浩文から手酷いイジメを受けたことでこころに凶悪な別人格・中村獅童を宿してしまったフリーター小栗旬の激烈な復讐っぷりが怖いという話なのだった。 理不尽で残酷な仕打ちを受けた人間は理不尽で残酷な仕方でしか復讐できないので新井浩文だけ成敗すればいいのに獅童モードに入った小栗旬はどんどん無関係な第三者(含こども)を殺っていく。そんな、理不尽な。 でも凄絶イジメの結果、理不尽な殺ししか知らない人間になってしまったのだ小栗旬は。つまるところ、イジメがこわい。やめようイジメ。

『回路』(2000) 『悪魔のいけにえ』(1974)

ストリーミング鑑賞の『悪魔のいけにえ』なんぞ何一つ怖いところも面白いところもないだろうな。『回路』の逆。こんなにネットで見ると魅力が無くなる映画があっていいのか。曲がりなりにもレジェンド級ホラーなのに…。 とは思うが、一応アマプラ会員の人は無料で見れますからホラー映画が好きでまだ見たことがなかったらディスカバリーチャンネル流すぐらいの感覚で教養的にどうぞ。 なにが怖いのかわからなかったという人はとりあえず映画館とかイベントで上映してるときに見に行ってみたらいいです。いや、そうそうやらないんだけど。

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