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順序に沿って作文を書く ~「紙コップ花火の作り方」(光村図書国語2年)

光村図書では、2年生の作文単元でも、「まず、・・・・・。」「つぎに、・・・・。」「それから、・・・・。」「さいごに、・・・・。」と、段落のはじめに順序を表す接続詞を掲げて書かれた文章を例文として示しています。2024年の教科書から登場した「紙コップ花火の作り方」では、作り方の部分で「まず」「つぎに」「それから」「さいごに」と順序良く述べ、「これで」から始まる1行の文を<付け足し>ています。正直、ちっとも面白くない文ですし、できた花火のおもちゃもさして心がときめくような作品にはなりません。面白味がありません。そこで、先に工作をやってみてから国語の学習をすることにしました。YOUTUBE動画に上がっている「紙コップ花火の作り方」のビデオ↓↓↓を見せてから工作をさせます。そうすると、ほとんどの子供が成功しました。作ってから文章を読んでみると、けっこう理解ができたようで、ペーパーテストでも好成績をおさめることができていました。

順序良く書かせることの困難

この教科書を真に受けて、 「何か、自分が作ったことのあるものを作文にしてごらん。【まず】や【つぎに】や【さいごに】を段落のはじめにつけて順序良く書くんだよ。」

などと、安易に子供たちに作文を書かせても、①それまでにきちんと文章を書く訓練をしてきたか、②教師側に上手に書かせる腕があるか、そのどちらか、いや、①②どちらもがないと子供たちが迷走し、修正がきかなくなり、ひどくクオリティーが低い作文が出来上がってしまいます。

また、一人一人の子供が違う題材を取り上げて書くとなるとさらに指導のハードルが上がります。例えば、「ポンポン太鼓」を題材に選んだ子供と、「ぴょんぴょんカエル」を選んだ子供では手順の複雑さがまるで違います。前者はすぐに書けてしまって退屈するし、後者はなかなか終わらずに破綻するかもしれません。平成の30年間は子供たちに選択させることが最も大切であるかのような学びが賞賛されてきましたし、令和の指導要領もそれを推しているようですが、それは時と場合によります。凄腕教師が研鑽を積んでできるようになった「学びの理想像」を標準レベルの教師が真似ようとしてもなかなかうまくいくものではありません。子供たちの文章構成力はしっかりと計画的に積み上げてゆかなければならないのに、付け焼刃で突然

「何でもいいから好きなテーマで、教科書の例文みたいに順序立てて「おもちゃの作り方」を説明してみましょう」

テーマを絞る(統一する)

私はどの子供も経験がある学校での活動を描写するのがよいだろうと考えました。面白くはないですが、「はき掃除のやり方」「朝、教室に来てからすること」の2つを書かせてみました。あまり面白くはないのですが、「2年生として1年生に教えてあげるつもりで書いてね。」「2年5組のルールになってしまってもいいからね。」と、少しハードルを下げて書きやすい気持ちにしてから始めました。1年生に教えてあげるのだという優越感が、子供たちのモチベーションを少しだけ押し上げたように思います。

何を書いたらいいのか分からない子供に

カレーの作り方でも簡単に書けば上述したように、1文で書けてしまいます。簡単すぎる文章にならないようにするためには、作文の苦手な子供にある程度のサポートをしなければなりません。どんなテーマにしてみても「何を書いたらいいのか分からない」という子供が少なからずいます。

詳細の記述を求めつつも、あまり詳細にこだわらず

「掃き掃除はどのように進めますか」 「作文の中で1年生にアドバイスするなら、どんなのがいいかな」

「はじめに」「まず」「最初に」→「続いて」「つぎに」「さらに」「そして」「こんどは」→「最後に」

程度のもので、この詳細部分をずっと取り上げていると、「そしてそして作文」になりかねません。そうならないために、板書時には時系列に分けながら、大きなまとまり「箒をとり、はいて、ごみを集めて、ごみを捨てて、しまう」にまとめてしまいましょう。それぞれの手順をカードに書きながら黒板に貼ってから、順番とまとまりを整理する作業を入れてもいいでしょう。「『お先にどうぞ』の気持ちを持って順番を守って押さずに」といったアドバイスに関しては、「すごい、いいアドバイスだねえ」と大袈裟にほめて板書からは外してもいいでしょう。

実践結果は、「まあまあ、書けたかな、順序に沿うことが分かったかな」という程度です。これで、どの子も、いつでも接続詞を用いて順序に沿ってまとまりのある文章が書けるようになるかと言うと、道は険しく遠いです。高学年になっても段落意識は難しく、時間が戻ったり飛んだり、大事な手順が抜け落ちていたり、手順の身であったりです。文章力は積み上げが大事で、とそう簡単には身につくものではないです。表現したい(書きたい)ことがあるように育てる必要があり、それは難しいことです。そして、表現したいことを相手に伝える(書く)テクニックを身につけることも大切で、それも難しいことです。文章を書くというのは大人にさえ難しい営みです。私自身、この作文指導の記事を書きながら、自分の筆力のなさに赤面しています

子供たちが書いた作文の中から良い文を抽出し、再編成して作った文章を印刷して全員に配りました。下の2作品です。作者名は「にねんごくみっくす」です。 ————————————- 2年生は「はじめ」「中」「おわり」を考えて作文をかけるようにべんきょうしています。さらに、じゅんばんを考えて「まず」「つぎに」などをさいしょにつけて、「中」を3つに分けて書くれんしゅうをしています。まとまりごとに、ひとつマスをあけて書きはじめるよ。 ————————————- はきそうじのやり方 にねんごくみっくす

そうじが上手にできるになりましたか。ルールをまもって、早く、ピカピカにできるやり方を教えてあげるね。 まず、ほうきをとります。ロッカーをざつにあけずに、ゆっくりあけよう。けんかやぶつかり合いをやめてね。おさないで、「お先にどうぞ」です。人がいないところでほうきのむきをかえます。右手が上で、左手が下です。ミニほうきは、リーダーにわたします。 つぎに、ゆかをはきます。つくえを下げてからはきます。はいぜん台も下げてね。黒ばんの方から、ロッカーの方へ、南北南北・・・と、じゅんばんにはきます。ミニほうきは、大きいほうきがはけないところをはくんだよ。すみっこだよ。まん中らへんは、ふつうのほうきではけるよ。もくもくせいそうのときは、あそばずに、しゃべらずにはいてね。後まではいたら、まん中あたりに、ゴミをあつめます。きれいにとってね。 さいごに、はく方を上にして、ほうきをきれいにならべて、ロッカーにしまいます。 みんなできょう力をして、そうじをしましょう。一時四十五分までにおわろうね。教室をきれいにすると、しゅう中してべんきょうができるので、頭がよくなるよ。 ————————————- たのしい一日のはじまり にねんごくみっくす

「さあ、今日の一日のはじまりです。」 みんなの中には、はりきっている子、はやくあそびたい子、おとなしい子、いろいろいるね。かしこくなるために、きほんを言うよ。一年生はできるかな。ちゃんときいてね。 はじめに、友だちに朝の「おはよう」です。いろんな子に言おう。元気に言ってね。大きすぎる声は、あんまりやめといてね。ふつうの声で言おうね。これで一日がはじまるよ。 つぎに、教科書をつくえの中に入れます。つくえの上をふでばこだけにします。また、れんらくちょうとしゅくだいをはいぜん台の上に出します。「先生見てね」のむきに出してね。 それから、ランドセルをロッカーに入れます。ぬいだふくや、きゅうしょくぶくろもロッカーに入れようね。 こんどは、こくばんを見て書いていることをします。先生がだいじなことを書いているかもしれないよ。たとえば、「さか上がり八時十分かられんしゅう」と、書いています。 そして、晴れている日は外に出てあそびます。雨の日は教室でしずかにすごしてね。教室でさわいじゃいやだよ。 さいごに、チャイムがなったらいそいでイスにすわって、しずかに先生が来るのを待っています。 どうでしたか。二年生のお手本を見てね。これをぜんぶできたら、ほめてあげるよ。がんばってね。たのしい学校にしようね。

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