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アイスマッサージ(嚥下のリハビリ訓練) – 目的・効果・対象・方法・注意点などについて

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]主にST(言語療法士)が行うことが多いだろうね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]病院や施設によってはOT(作業療法士)が行う場合もあるでしょうね![/word_balloon]

目的

アイスマッサージを行う目的としてですが、端的に言えば嚥下反射を誘発させるため…になります。 食べ物や飲み物を飲み込む時は、間違って気管に入らないようにする必要があります。 そのために喉の「喉頭蓋」という部分が下がることで気管の入り口に反射的に蓋をします。 その結果、ムセることがなく食道を通っていく…というメカニズムになります。

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]誤嚥することは肺炎のリスクになるからね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]アイスマッサージが適応かどうかについては、きちんとした評価が必要でしょうね![/word_balloon]

効果

嚥下反射の誘発

アイスマッサージは嚥下反射誘発までの潜時を有意に短縮し、マッサージなしでは嚥下できなかった被験者でもしばしば嚥下を開始する効果があります。 この効果は特に核上性病変のある患者で顕著であり、アイスマッサージによって損傷した核上路および/または正常な核と核下路を嚥下のために活性化できることが示唆されています 1) 。

覚醒レベルの改善 唾液の分泌の促進

顔面マッサージや振動触覚刺激は、アイスマッサージと同様の概念となりうるものであり、これらが健常人の唾液分泌を増加させることが示されています。 このことは、マッサージが副交感神経を活性化し、それにより唾液分泌を生じさせることで、唾液分泌を促進する可能性を示唆しています 3) 。 また、マッサージを含む様々な方法による唾液腺への直接刺激に着目した研究では、唾液分泌の増加が認められており、これはアイスマッサージにも同様の効果があるのではないかという考えを支持しています 4) 。

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]いずれにしても、口腔、顔面、喉に対して行うアイスマッサージは嚥下に関する機能の改善に効果がある…と考えられるね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]手に入りやすい物品ですからすぐに導入しやすいですね![/word_balloon]

エビデンスについて

嚥下訓練としてのアイスマッサージのエビデンスについてですが、マッサージ直後の短期的な効果は認められるものの、長期的な効果としては乏しいとされています。

アイスマッサージの適応対象や疾患

覚醒が低い状態

クライアントの意識レベルが低下している場合で、食事を行おうとすると適切な嚥下反射が起こりづらく、結果として誤嚥を引き起こす可能性が高くなります。 そのため、顔や口腔内へのアイスマッサージによって刺激を与えることで覚醒レベルを引き上げる効果が期待できます。

嚥下頻度が低下している状態

嚥下の頻度が減少している場合、咀嚼や嚥下に関する筋の廃用を招く場合があります。 結果として誤嚥を引き起こすことになるので、この咀嚼、嚥下関連筋は意識して随意的に使用する必要があります。 その誘発要因としてもアイスマッサージが有効になります。

アイスマッサージによる刺激を与える事で、嚥下を行う回数が増え、その結果咀嚼、嚥下関連筋の活動を促し、廃用を予防することにつながります。

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]嚥下能力そのものや嚥下するための覚醒が低い状態の患者さんが対象なんだろうね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]覚醒レベルが低いと、食事することそのものが難しくなってしまいますからね…。[/word_balloon]

アイスマッサージに必要な準備物

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]絶対にコレじゃなきゃダメというわけではないから、そこは現場に合わせていく必要があるだろうね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]アイスマッサージを行う患者さんが使いやすいもの、抵抗が少ないものを選ぶというのもポイントでしょうね![/word_balloon]

アイスマッサージの方法・やり方

  • 顔へのアイスマッサージの方法
  • 口腔内へのアイスマッサージの方法
顔へのアイスマッサージの方法
  • 凍らせたガーゼまたは凍らせた保冷剤を準備する
  • 頬部・頸部に押し当てるようにマッサージする
凍らせたガーゼまたは凍らせた保冷剤を準備する 頬部・頸部に押し当てるようにマッサージする

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]アイスマッサージを行う場所は、咬筋、アゴの下の筋肉、のどの筋肉だね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]筋肉の走行に沿って動かすのがポイントでしょうね![/word_balloon]

口腔内へのアイスマッサージの方法
  • 氷水に凍らせた綿棒を浸す
  • 綿棒を口に入れ刺激する
  • 唾液や水分を飲み込んでもらう
氷水に凍らせた綿棒を浸す 綿棒を口に入れ刺激する 唾液や水分を飲み込んでもらう

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]嚥下反射は、綿棒による物理的刺激、水の化学的刺激、氷による温度刺激の相乗作用で誘発されやすくなるんだ![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]風味や味があるジェルを使用することで嚥下を誘発しやすくなる場合もありますね![/word_balloon]

アイスマッサージを行う際の注意点

  • 口腔内へのアイスマッサージは、口腔内の洗浄を行った後に行うこと
  • 咽頭後壁への刺激は無理には行わないこと
口腔内へのアイスマッサージは、口腔内の洗浄を行った後に行うこと 咽頭後壁への刺激は無理には行わないこと

また咽頭後壁への刺激は、特に慎重に行う必要があります。 咽頭後壁は、喉の奥に位置し、非常に敏感なため、不適切な刺激は嘔吐反射を引き起こしたり、炎症を悪化させたりする可能性があります。 無理にアイスマッサージを行うことは避け、軽く触れる程度に留めるべきです。

[word_balloon size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]アイスマッサージを安全に行うためには、適切な準備と注意が必要ってことだね![/word_balloon] [word_balloon size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]特に、口腔内と咽頭後壁はデリケートな部分であるため、洗浄後の清潔な状態でマッサージを行い、過度な刺激を避けることが重要なんですね![/word_balloon]

Kポイントについて

“Kポイント”とは、臼後三角のやや後方の翼突下顎縫線の内側にある部位を指します。 この部位を軽く触れることで開口反射が誘発され開口することがあります。 認知症や意識障害などで開口を促してもなかなか口を開けることができないクライアントに対して、このKポイントを刺激すし、開口を促す場合があります。

参考

  • 1)Nakamura, T., & Fujishima, I. (2013). Usefulness of ice massage in triggering the swallow reflex.. Journal of stroke and cerebrovascular diseases : the official journal of National Stroke Association, 22 4, 378-82 . https://doi.org/10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2011.09.016.
  • 2)Tazawa, M., Kurosaki, M., & Wada, N. (2018). Usefulness of Ice Stick® in swallowing training. Annals of Physical and Rehabilitation Medicine. https://doi.org/10.1016/J.REHAB.2018.05.918.
  • 3)Yumi, T., Sumiko, A., Sayaka, F., Enri, N., Kimiko, A., Mituyasu, S., Masanori, K., Syunnichiryou, K., Maho, S., Masaru, Y., Mao, W., Koichirou, U., & Hisao, H. (2019). Effect of Salivation by Facial Somatosensory Stimuli of Facial Massage and Vibrotactile Apparatus. Voice and Swallowing Disorders. https://doi.org/10.5772/INTECHOPEN.88495.
  • 4)Feather, B., & Wells, D. (1966). EFFECTS OF CONCURRENT MOTOR ACTIVITY ON THE UNCONDITIONED SALIVARY REFLEX. Psychophysiology, 2, 338-343. https://doi.org/10.1111/J.1469-8986.1966.TB02663.X.

関連文献

  • 動画でわかる摂食・嚥下障害患者のリスクマネジメント(DVD付) (動画でわかるシリーズ)
  • 摂食嚥下ビジュアルリハビリテーション
  • 摂食嚥下訓練の基本を動画でひとつひとつやさしく学ぶ本

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